作者について

この本の作者の森博嗣は「すべてがFになる」等のミステリ作品を書いている人で、この人の作品はよく理系ミステリィだといわれる。整然としたトリックや、難解な数式、冷たい文章、なんの躊躇いもなく使われる専門用語。
だが、この人の作品の真骨頂は短編集に収録されている諸作品や、「スカイ・クロラ」、この「女王の百年密室」のような詩的な世界・文章だと思う。もともと萩尾望都などに影響され少女マンガを描き、あの世界にはまり込んだ人だからこそこんな文章が書けるのだろうなと思う。
そういえばこの人、昔中京地方で大規模な同人誌即売会の主催もやってた人なんだよね。スゲエ。今は大学の教授だそうな。